慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは
主に長期の喫煙により肺の組織が破壊され、気道が狭くなることで空気の流れが妨げられる病気です。肺胞の壁が壊れることで酸素と二酸化炭素の交換がうまくできなくなり、慢性的な呼吸困難を引き起こします。
この病気の特徴は、症状が徐々に進行していくことです。初期には軽い息切れや朝のせきから始まりますが、進行すると日常的な動作でも息苦しさを感じるようになります。風邪をひいたり冷たい空気を吸ったりすると症状が悪化しやすく、一度悪化すると回復に時間がかかることもあります。
COPDは完全に治すことはできませんが、禁煙と適切な治療により症状の進行を遅らせ、生活の質を改善することが可能です。早期発見・早期治療が重要な病気です。
検査・診断・治療の流れ
-
1
- 聴診
- 胸の音を確認し、呼吸音が弱くないか、異常な音がないかチェックします。

-
2
- 胸部CT検査
- 肺や胸部の断面を詳しく撮影し、肺の構造的な変化を確認します。

-
3
- 肺機能検査
- スパイロメトリーという検査で、肺活量や1秒間に吐き出せる空気の量を測定します。

-
4
- 症状の悪化を防ぐ
- 気管支拡張薬で、狭くなった空気の通り道を広げ、息苦しさの悪化を防ぎます。

-
5
- 重度の場合
- 息切れや、血液中の酸素が慢性的に不足している場合、在宅酸素療法を検討します。












