睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まったり、浅くなったりする病気です。のどの筋肉が緩んだり、舌が沈下することで気道が狭くなったり閉塞したりして起こります。呼吸が止まると血液中の酸素が不足し、脳や体に負担をかけます。その結果、深い睡眠が得られず、日中に強い眠気や疲労感を感じることになります。また、睡眠の質の低下により、高血圧や糖尿病、心疾患などの生活習慣病のリスクも高まります。多くの場合、いびきが大きくなることから始まり、家族から「呼吸が止まっている」と指摘されて気づくことが多い病気です。放置すると交通事故や労働災害の原因となったり、重篤な合併症を引き起こしたりする可能性があります。しかし、睡眠時無呼吸症候群は適切な検査と治療により症状を大幅に改善できる病気です。シーパップ療法をはじめとした効果的な治療法があり、多くの患者さんが質の良い睡眠を取り戻しています。早期発見・早期治療により、健康な生活を維持することができます。
検査・診断・治療の流れ
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1
- 自宅での簡易検査
- 指先と鼻に小さなセンサーをつけて、自宅で一晩測定します。
血液中の酸素濃度や気流の変化を記録し、無呼吸の回数を調べます。

- 基準値をギリギリ上回らなかった場合
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2
- 精密検査
- 医療機関に一泊入院して行う詳しい検査です。
脳波、心電図、筋電図、呼吸状態、酸素濃度などを同時に測定し、正確な診断を行います。

- 基準値を上回った場合
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3
- シーパップ療法
- 鼻にマスクを装着し、機械から一定の圧力で空気を送り込んで気道の閉塞を防ぐ治療法で、毎晩使用します。

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4
- 月に1回の通院
- シーパップの使用時間や効果を確認し、マスクの調整や設定の変更を行います。












